「今払ってやるぜ」

 カッコいい!若かりし頃のスティングが、「さらば青春の光」って映画に出ているのをご存知の方は多いと思いますが、その中で、暴動を起こして訴えられて裁判で罰金を申し付けられるんだけど、その判決に対してスティングが言うセリフ。つーかスティングカッコ良すぎ!(髪の生え際がアヤしかったけど(笑))
 この映画やっと見られた。ずっと見たかったんですよ。そんで感想はと言うと、いやーいいね。>。主人公ジミーの閉塞感というか限界な気分ってのが今だからこそ、すごい共感できた。数年前に見たとしてもあまり印象に残らなかったかも。ブライトンのクラブのシーンも「ベルボーイ」のシーンも良かった。ラストも言うことなし。邦題は頂けないが、楽しかった。

 以下ネタバレ含む。読みたくない人は注意!

 ストーリー的には単純なお話だけどね。かいつまんで説明すると、ひ弱な不良少年「ジミー」が主人公で、親との関係や仕事のストレスなど普段から鬱憤がたまっているところを”モッズ”(今で言うとファッショナブルなギャング。イギリス人としての誇りを持つ。)に憧れ、モッズとしての自分に居場所を見つける。対抗する不良グループのロッカー(こちらはアメリカ寄りで革のジャケットやパンツを穿いてアメリカンなバイクに乗る)達とブライトンで抗争。ジミーは活躍して、最高の瞬間を味わうんですが、なんかモタモタしてて逮捕されるんですよ。そこで冒頭のシーン。
 戻ってくるとモッズの仲間たちは情熱を失っていてジミーとは温度差が。家に帰ると親に追い出され、好きな女の子には振られ、どうしようもない状態。仕事は半分クビみたいにやめ、それでもモッズとしての誇りを持ち続けているんだけど、自分がモッズである最大の証明、バイク”ランブレッタ”を車に轢かれてしまい、ジミーはもう限界な気分。さらにどうしようもなく、上の空で自分が輝いていた時代に戻りたいと思いブライトンに行ってみると、信じられない光景が!
 なんとモッズのヒーローだったエース(スティング)が、モッズから足を洗って”普通”の仕事をマジメにやってるところをみて、ジミーは悲しくなってつい衝動的に、半ばヤケクソになってスティングのバイクをパクって走り出すんだよね。それからラストにつながっていくんですよ。よかった。