やる夫で学ぶモダン・ジャズ その2

?〜1910年代 ジャズ誕生前夜(黒人音楽=ラグタイム、マーチング、ゴスペルだった)
 省略

?1910-1920年代 ニューオリンズディキシーランドジャズ(ジャズの誕生と拡大) 
 省略

?1930年代 スウィングジャズの時代(ポピュラー音楽としてのジャズ)


ビリー・エクスタイン「アイ・ウォント・トゥ・トーク・アバウト・ユー」

デューク・エリントンA列車で行こう


【参考:スイング・ジャズのアドリブ】
スイング・ジャズにもアドリブ・パートはありますよ。スイング時代に活躍したソロイストと言えばレスター・ヤングが有名です。
「オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ストリート」

またスイングのイディオムは現在まで脈々と受け継がれています。
ズート・シムズ「9月の雨」

ハリー・アレン「Cジャム・ブルース」


【参考 現代的なアレンジのビッグバンド】
ジャコ・パストリアス 「リバティ・シティ」

GRPオールスター・ビッグバンド 「エアジン」

マリア・シュナイダー 「ブレリア・ソレア・イ・ルンバ」


?1940年代 ビバップの誕生(モダンジャズの黎明期)
チャーリー・パーカー(サックス)「ドナ・リー」

バド・パウエル(ピアノ)「チェロキー」

J.J.ジョンソン(トロンボーン)&ソニー・スティット(サックス)「ナウザ・タイム」


?1950年代 ハードバップ、ウェストコースト・ジャズの時代(洗練・複雑化するモダンジャズ
40年代、長い歴史を持つ「音楽理論」と奏者の「自由に演奏したい意思」のせめぎ合いの末、それぞれの長所を折衷して誕生した「ビバップ」。演奏者が満足を得るために一人ひとりの演奏内容はどんどん高速化、複雑化、長期化して一般人の耳には理解できない代物へとなっていきます。そしてビ・バップのイノベーター達の衰えと共に次第に人気に陰りが見えてきます……

そこで演奏者たちは当時のR&Bに影響を受けた親しみやすいテーマを採用し、アドリブ奏者も聴く人の事を考えた演奏をしようとします。そうして生まれたのが「ハード・バップ」です。ここでは50年代のハード・バップ時代に活躍した人を観ていきましょう。


1人目がこの方
通称「テナーサックスの巨人」 ソニー・ロリンズ
「セント・トーマス」

「オン・グリーン・ドルフィン・ストリート

         
彼のアルバムは56年に発表した「サキソフォン コロッサス」が最も有名です。ラテンと黒人音楽をバックボーンに持つ
彼の開放的で歌心溢れる演奏は、多くのサックス・プレーヤーが影響されました。ちなみにさっき紹介した「エアジン」や「オレオ」もこの人が作曲したんですよ! 2曲とも古今東西あらゆるプレーヤーが演奏しているハードバップの代表的な曲です。


次はこの方たち MJQ(モダン・ジャズ・カルテット)
アノトリオにヴィブラフォンという珍しい構成のバンドです。
「ラウンド・ミッドナイト」

「バグズ・グルーブ」


さてハードバップの紹介の前半を締めくくるのはこの方、トランペッターのクリフォード・ブラウン
「チェロキー」

「ジョードゥ」

ただし 残念なことは彼の活動期間が4年と極めて短かった事。圧倒的な技術、アドリヴの構築力でジャズ・トランペットのひとつのスタイルを確立した彼ですが、1956年にたまたま乗っていた車の交通事故により、26歳の若さで他界してしまいます。彼はジャズマンであると同時に数学教師でもあり、麻薬や暴力とは無縁の温厚な人物でした。この人を演奏者、人間としてリスペクトするトランペッターは現在でも後を絶ちません。

【参考】死後ささげられた哀悼曲:「アイ・リメンバー・クリフォード」